1.はっぴいえんど『風待ちロマン』

言わずと知れた元祖citypop。
細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂という、後に日本の音楽シーンを牽引する4人の天才が、互いの才能をぶつけ合い、結晶させた奇跡のアルバムである。 本作は、単なる音楽作品ではなく、高度な音楽性と文学性が融合した、時代を映し出す万華鏡のような存在である。彼らが憧憬したアメリカ西海岸のロックサウンドを基調としつつ、古き良き東京の風景や、失われゆく日本の原風景を、緻密な音像と叙情的な歌詞で鮮やかに描き出している。 (引用 日本語ロックの至宝、はっぴいえんど「風街ろまん」:時代を映し、未来を照らす不朽の名盤である 27)
2.大滝詠一『A LONG VACATION』

『A LONG VACATION』は、シンガーソングライター、プロデューサーであり、シティポップの先駆者でもある大滝詠一によるアルバムである。このアルバムで彼はアメリカのプロデューサー、フィル・スペクターに影響を受けた「ウォール・オブ・サウンド」のプロダクション手法を完成させた。本作は世界で最初のCD化された20枚のアルバムの一つに選ばれ、日本初のCDアルバムとしてもリリースされたことは本作を語る上で外せない要素だ。 (引用 大瀧詠一 『A LONG VACATION』 (1981)25)
3.SUGAR BABE『songs』

シュガー・ベイブは、当時の日本ポップ音楽において異例のサウンドを作り出すという多くの要因のもとで誕生。メンバー全員が絶妙なタイミングで集まり、多様な影響を反映しながらも統一感のある音楽を生み出した。当時の日本の音楽シーンにおいて「シティ・ポップ」の誕生を告げる作品でもある「songs」はシュガー・ベイブが提示した音楽スタイル、作曲へのアプローチ、そして主要テーマは、後年にグループのメンバーや彼らから影響を受けた他のアーティストによってさらに発展し、拡大されていくことになる。 (引用 シュガー・ベイブ 『SONGS』 (1975))